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こ、ここで!?

プロポーズを考えた時は、人はどんな想像を働かすのだろう?

俺の場合。
安直ではあるけど、夜景が見えてなおかつ少し高価なレストランでするイメージがあんねんけど…。

結婚した友達に話を聞くと、最近はそうでもないらしい。


そんなこんなでミラクルな場面に出くわしたんでここで。
今週末。とある飲食店にて。

店員さんに案内されたテーブルの隣には、俺より少し年下の男女が二人。
男はみるからにB-BOYメーンで、女はややギャル系で。
俺らが席に着いて、すぐにわかるくらいの重い空気。
注文すら躊躇してしまいそうな緊張感が漂っており(とはいえ注文したけど)、
男がおもむろに口を開いたのである。

男「俺は~、確かに~いろんな奴と~、ぶっちゃけ~、遊んできたけど~、やっぱお前が一番なんだよね~」

女「…」

俺の心の声(以下、俺)『なるほどー復縁かぁー。』

男「だから~、俺くらい遊んだ人間だと分かるわけ~、お前が一番相性いいわけ~」

女「そんなこと言ったって、私たち1週間しか付き合ってないじゃん…」

俺『い、1週間って…。』

男「だから~、そんなん関係ないわけよ~、俺すっげぇーマジだから~」

女「…」

男「ほんとマジだかんね!ぶっちゃけこれプロポーズだと思ってくれていいよ~」

俺『エエエエエエ~!?プロポーズですかー?ここ白木屋ですよ??』

女「…、でも私ほんとなんもできないし…」

俺『おぉーのってきましたね…』

男「そんなんぶっちゃけいいわけ~。俺は完璧な奴とは付き合えないんだ~、お前くらい抜けてるやつの方がいいんだ~。」

俺『さっきプロポーズって言いましたよね?ってか誉めてませんよ、それ』

女「それ私のこと誉めてないし…」

俺『正論だー!』

男「俺なんでも出来っからさ~、料理も得意だし~」

女「何、出来んの?」

男「ぱ、パエリア」

俺『パエリアって…、それどうなん?』

女「微妙だし…」

俺『正論だー!』

男「マジやべぇーから、俺なんでも作れっから~」

女「ほかには何出来んの?」

男「マスタード」

俺『えええええええええ、マスタード?』

女「それ。料理って言わないし・・・、ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね。」

と鞄を持って女退席。

何分たっても女は戻ってこず、帰った模様。
男がそのことに気付いたのはもう少し後のことだった。
そして「マジありえねぇー」を連呼しながら帰っていきました。


すげぇー場面に遭遇したもんです。
出来れば人生で一度であって欲しいプロポーズをいとも簡単に、白木屋で。
俺がいうのも何やけど、あいつは間違いなくアホやわ。
世の中、変な奴多いもんやなーと改めて。


ちなみに俺らはパエリアの件で一同ビール噴射しましたとさ。
by unchangeable | 2010-04-19 02:57
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